経営者の想い

21世紀を迎えてから、新聞販売業界は出口の見えないトンネルに入ったかのように、明るい話題が見当たらない状況が続いています。
若者の新聞離れに始まり、インターネットなど新メディアの躍進。今後もモバイル端末の普及が進むにつれ、日本人の生活スタイルや価値観は大きく変化していくと思われます。
我々新聞販売店は、この現実をしっかりと受け止め、時代に合わせて変わらなければなりません。
しかも、現在の社会情勢の変化はとても速いため、アンテナを高くして、スピーディーに対応しなくては取り残されてしまいます。

では、どうすれば「アンテナを高く」して、「スピーディーに対応」できるのでしょうか?
私は「社員全員が経営に参画」することで、実現が可能だと考えています。
経営者がいくらアンテナを高くして方向を示したとしても、現場がそれを理解し、行動に移していくには、どうしても時差が生じてしまいます。
しかし、アルバイトを含めた全従業員が経営に参画することで、自ら考えて状況に合わせた行動が取れれば、時代の変化にも対応できるでしょう。
私が理想とするのは、そんな「社会の変化に合わせて永続的に進化する組織」です。
但し、独自の考えで行動をすることは危険も伴います。
我々一人ひとりは育った環境も違えば、性格も違います。
誰かにとって当たり前のことも、他の誰かにとっては初めて経験することかもしれませんので、対応する人間によって、サービスがまちまちになってしまうのはお客様のためになりません。
そこで重要になるのが「柱となる考え方」です。

ニュースコムには「地域の方々に必要とされる企業を目指す」という経営理念があります。
この理念は、いつの時代になっても変わらない姿勢を示しています。
そして、この目的を達成するために「お客さまを第一と考え、独自性を持ったサービスを展開し、業界の社会的地位向上を目指す」という経営方針が当面の目標となります。
法人が「法」で定めた「人」なのであれば、そこに所属する我々は目や耳や口、手足といった存在です。
脳からあらゆる指示が出て体が動く人間と同じで、我々は「柱となる考え方」=「ニュースコムの人格」を理解したうえで、自ら考えて行動が出来るようになる必要があります。

ニュースコムの人格を示すもので、もうひとつ「社員憲章」というものがあります。
これはニュースコムの従業員として、どのような姿勢でどんな行動を取っていけば良いのかを噛み砕いて示したもので「人間力を高めよう」、「地域に貢献しよう」、「お客様満足度を大切にしよう」という3つの考え方から成るモノです。
その中で、特に私は「人間力を高めよう」を一番大切にしています。
「会社は学校じゃない」と言う方もいますが、私は仕事を通じて「人間力」を磨くべきだと考えています。
表現が難しいのですが、人間力とは人としての幅や深さのことで、知識や経験から「感じる力」や「気づく力」を育てることで高まっていくものなのだと思います。
人間力を高めることで、地域に貢献も出来ますし、お客様満足度も高まるでしょう
「感じる力」や「気づく力」が身に付けば、仕事だけでなく、プライベートも充実してくると思います。
日々の業務を通じて人間力を高め、地域の方々が求めているサービスを常に敏感に察知し、経営理念を理解したうえで自ら考え行動する。
理想の組織を実現するために、チームニュースコムの一員として目指して貰いたい姿ですし、それが地域を愛し、地域に愛される企業に近づく唯一の道なのだと思います。



川上 明彦

株式会社ニュースコムの代表取締役。
地域貢献活動を通じて、地域に必要とされる企業とは何かを探求中の50歳。

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